ISO55001(AMS)認証取得の流れ
ISO55001(AMS)の構築開始から審査受審までの流れは、以下のようになります。
※詳細は各フェーズをクリックしてください。
1.方針・体制・適用範囲の決定
アセットマネジメントシステム(AMS)についての方針や、マネジメントシステム構築にあたっての推進体制を取り決めます。適用範囲を決定するために、組織が抱えている外部の状況、内部の状況を考慮した課題を決定し、ステークホルダーのニーズや期待に対応できるように適用範囲を設定します。
対象アセットを決定し、それに合わせる形で適用範囲を決定します。決定した適用範囲が組織の目標、方針、アセットマネジメント目標に整合していなければなりません。適用範囲に含まれるアセット(アセットポートフォリオ)を明確にします。
2.現状の把握
SAMPを立案し、組織目標をAM目標に変換し、AM計画を策定します。AM計画策定においては、適用範囲に含まれるアセットを洗い出し、リスクマネジメントプロセスを適用し、「リスクと機会」が時間とともにどのように変化するかを考慮したリスクアセスメントを行います。
3.文書化
AMSの運用に必要な規程・手順類と、運用に関連する記録類のフォーマット(様式)や、SAMPの作成など必要な文書を作成します。
4.運用
アセットマネジメントシステムのためのリスク及び機会に取り組む行動、決定したアセットマネジメント計画、是正処置及び予測対応処置を実施するために、業務プロセスに対する管理基準(手順、責任の所在、役割分担、資源配分など)を決定します。管理基準に従い、業務プロセスをミスなく実施し、必要な記録を保持します。また、リスクマネジメントにより明らかになった、リスクの監視、対応をおこない、ステークホルダーの期待に応えます。その取り組みの有効性について、評価しステークホルダーに報告します。
5.受審
他のISOマネジメントシステムの認証制度と同様、2段階の審査を経ることになっています。第1段階は文書審査で、アセットマネジメントシステムについて規程した各種文書類が、ISO55001(AMS)の規格要求事項に沿っているかどうか確認されます。第2段階の実地審査では、アセットの対象となる現場、組織の各部門の現場における実施状況が確認されます。
審査後、指摘された不適合に対する是正処置を書面にて報告し、処置内容に問題なしと判断されれば審査登録(認証)に進みます。
審査スケジュールですが、文書審査と実地審査の間は最低1ヶ月程度空けることになっています。
実地審査後の是正処置が認められれば1ヶ月程度で認証取得(審査登録)となるでしょう。